こんにちは、名古屋の着付け教室「ららきもの」いとうちなつです。甘いもの断ちをしては、すぐ甘いものに手を出しちゃうんです。秋だから美味しそうなモノが多くて。今日も3日目にして解禁。明日からがんばる!
さて、お襦袢のお話し第二弾です。教室で襦袢について質問されるので、私も最初の頃は店員に言われるがまま買ったなぁって思ったんですよね。
・襦袢はどうやって選べぶもの?
・ネットで襦袢を探すと、長いものから上下別れてるものまである。どれがいい?
そんな着物をはじめてみたい方向けの襦袢についての解説記事です。
以前の記事はこちら。
【はじめての着物の方向け】着物の下に着る襦袢について1。なんのために着るの?
襦袢は長襦袢、二部式襦袢、半襦袢の3種類。長襦袢以外はカジュアル向き。
襦袢を検索すると、「長襦袢」「二部式襦袢」「半襦袢」と3種類が出てくると思います。
長襦袢は正式な形。カジュアルからフォーマルまで対応。
長襦袢は一番スタンダードな襦袢です。はじめて買うなら長襦袢がオススメです。
長襦袢は羽織ると自分のくるぶし程の丈で、着物と似た形の肌着です。着物とは違いおはしょりは作りません。
襦袢の役割は、着ると肩から足元までのラインが一枚の布によってきれい整うこと。体がすっきり見えるうえに、綺麗に整った襦袢の上から着物を着ると着崩れしません。
最近私が勉強している鞠小路スタイルの無重力着付けによれば、襦袢の力で布の重みを消したり、体の軸を整えて普段以上に体が柔軟に動くようになったり、もっともっと体に良い効果がありそうなんですよ。
さて、先ほど丈は自分のくるぶしぐらいの丈と書きました。
長襦袢にはサイズがあります。ですので、自分の体や着物と同じ寸法になるように布から仕立るのが一番良いです。襦袢が自分のサイズに合っていると着物が着やすくなります。
でも、襦袢のお仕立てはやっぱり値段が高くなります。1着は持っていると良いと思いますが、リサイクルショップで羽織って探してみたり、SMLのように既製品のサイズで買ったりするとお安いです。
私も一番最初に買った襦袢は既製品でワンサイズだったのですが、とにかくデカすぎたーーー涙。
既製品などサイズで失敗しがちなのこの2点
・着た時に丈が長すぎor短すぎる(長いと足元の着物の下ラインより襦袢が見える)
・袖の丈があわない(袖口(手首のとこ)やみやつ口(脇のとこ)から襦袢が見える)
私の場合、まず長い丈は裾を内側に折って縫いました。袖は着物の袖からはみ出るので、安全ピンで留めたりして対応してます。(今も現役で着てます)でも初心者の頃は大きすぎて着にくかったです。
長襦袢はフォーマル、カジュアルどちらも着用可能です。
ただ留袖では長襦袢の色は白色がよく、他のフォーマルでは白か淡い色が良いです。カジュアル着での色や柄はご自由にです笑。上の写真はカジュアルそのもの!
長襦袢の素材は、絹、木綿、麻、化繊(ポリエステル)。
頻繁に着るなら洗える素材でジャブジャブ洗いたいなぁと、私は化繊が多いです。化繊の襦袢は静電気が起こりにくいものを選ばないと、歩いているときにスーパーストレスです。
・スタンダードな形の着物用肌着。
・ラインがキレイになったり、着物が着崩れしにくくなる。
・サイズは自分用に仕立てるのが一番。既製品やリサイクル品はサイズに注意。
・色はフォーマルは白や淡い色。カジュアルではご自由に。
・素材は絹、木綿、麻、化繊。洗いたいなら買う時に洗える素材を選んでね。
二部式襦袢は上下別々になった簡易版肌着。カジュアル向け。
二部式襦袢は、上半身部分の半襦袢と下半身部分の裾除けの2パーツになっています。
画像はamazonより
先に紹介した長襦袢の下には、肌襦袢と裾除けを着ます。二部式襦袢の場合、裾除けを省き、二部式襦袢の裾除けのみになります。
二部式襦袢は簡単に着たいというのがコンセプトで始まっていると思いますので、ただ着るだけでしたら簡単に着られると思います。
ただ、私は今、着付けで体を整える着付けに興味があるので、肌着の裾除けにも体の重心を整えてくれる効果があるのに、それを省いて二部式襦袢で出来るのかは疑問です。
サイズについては上下が別なので長襦袢のように悩むこともなく、自分に合わせて仕立てることもありません。既製品で選んでください。
既製品なので、袖の長さが着物と合わずに袖から襦袢の袖が出ることもあると思います。この辺はあきらめて、ピンで隠すなどすれば良いかと思います。
価格は長襦袢に比べるとすごくお手頃です。
素材も綿やポリエステルで作られていることが多いので、ジャブジャブ洗えます。ただ、ポリエステルは静電気が起こる素材もありますので、そのへんを気にして買ってください。
簡易版なのでフォーマルな場所には不向きで、カジュアルな場所で着てください。
・上のみの半襦袢と裾除けの2パーツになった簡易版の着物用肌着。
・着丈を気にして買わなくても良い。
・カジュアルシーン専用。
・素材は木綿、化繊の洗える素材。
半襦袢は洋服のような袖(つつ袖)の上だけの襦袢。一番簡易版の肌着。
上だけの襦袢、だから半襦袢です。
上(襟元)だけ着物っぽく着て、下は裾除けやステテコ、ペチコートなど生足が見えなければOKとする感じです。本来の長襦袢からはだいぶ簡略化されていますね。
袖は洋服のように筒そでです。そのまま着たり、襦袢生地を袖のように縫った物をボタンやマジックテープで留めたりして着ます。
ちなみに袖に仮の着物のような袖をつけた襦袢を「うそつき襦袢」と言います。袖だけいろいろ作ったら、着物にあわせて、袖からちらりとのぞく襦袢を変えられるというわけ。
上半身だけの襦袢なので、サイズについて悩むこともなく、自分に合わせて仕立てることもありません。既製品で選んでください。
長襦袢の上の部分だけなので、体を支えてくれたり、着崩れを防ぐ等の効果は期待できないでしょう。
個人的には半襦袢を着る手間と長襦袢を着る手間は変わらないので、それなら長襦袢の方がメリットがたくさんあるなぁと思います。
素材は洗える素材がほとんどです。遠慮なくじゃぶじゃぶ洗って着ちゃいましょう。
簡易版なのでフォーマルな場所には不向きで、カジュアルな場所で着てください。
・上のみの着物用肌着。
・長襦袢のように着丈を気にして買わなくても良い。
・替えの袖を作る楽しみがある。
・カジュアルシーン専用。
・素材は木綿、化繊の洗える素材。
【まとめ】最初の1枚は長襦袢がおすすめ。あとは長所短所を理解して判断を。
着物を皮脂よごれから守ること、プラスアルファで着物を着崩れにくくする、体をすっきりと見せる等から考えると、長襦袢がおすすめだと私は思います。
最初の一枚はスタンダードの長襦袢を持っておけば、結婚式からカジュアル着までカバーできます。
着慣れて着たら、次の一枚はメリット・デメリットを考えて選択してみてください。
分かってくれば、たのしい着物ライフになりますよ!
襦袢について以前の記事はこちら。
【はじめての着物の方向け】着物の下に着る襦袢について1。なんのために着るの?
きもの初めてさんの方も8回で着られるようになるスタンダードレッスン。個人レッスンなので、襦袢や着物に関する疑問もレッスン中にどんどん聞けます。
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